2019年04月15日
「難聴対策推進議員連盟」発足
難聴者の医療や療育環境の整備をめざす
「難聴対策推進議員連盟」が発足しました。
議員連盟とは、
議員がなんらかの目的をもって結成する会の総称です。
政党、会派、派閥、衆議院、参議院などの枠組みを超えてよい、
政治家でない人が加わってよい、とされているそうです。
「難聴対策推進議員連盟」の設立総会は
2019年4月10日、東京千代田区の衆議院第二議員会館で
開催されました。会長は石原伸晃議員です。
総会には、
全日本ろうあ連盟さんからご出席の方もいらっしゃったようです。
全日本ろうあ連盟さんは、
1.「社会モデル」にたった社会制度・支援体制の確立を
2.聞こえない子どもたちの言語獲得を保障する支援体制を
より一層の課題改善を願った「要望書」も議員連盟に提出したことを
ホームページで発表されていました。
(全日本ろうあ連盟さんホームページより)
https://www.jfd.or.jp/2019/04/11/pid19033
***************************************************************
現在は、きこえの支援として、
手話通訳、要約筆記、聴導犬、
補聴器
(障害者総合支援法、軽度・中等度難聴児補聴器購入費助成事業)
人工内耳
(自立支援医療制度 または 高額療養費制度)
ロジャーシステムなどといった
公的補助が存在しています。
技術的には、
幼児の発語の様子を見て聴覚検査へとされていた20年前に比べても、
生後1ヵ月以内で難聴の可能性を調べる検査
「新生児聴覚スクリーニング」ができるようになっています。
しかし、この検査は
必要な機材の普及や、自治体による助成金の有無などもあり、
検査の受診率には自治体ごとに差がああります。
日本耳鼻咽喉科学会や日本産婦人科医会などが
新生児聴覚スクリーニングを重視しているのは、
難聴の早期発見のためです。
発見が遅れて言葉の発達に影響が及んだり、
保育園/幼稚園での日常生活や、
学校の授業で勉強の遅れが出るのを防いだりすることが
できるからです。
ある研究では、
生後6か月以内に専門的な対応(「療育」といいます)を始めることで
その後良好なコミュニケーション能力を得られる可能性が3倍高くなると
いわれています。
つまり、子どもの可能性を最大限に伸ばすために難聴の早期発見は大切で、
早期発見のために新生児聴覚スクリーニング検査の受診が必要ということです。
検査後の「療育」につなげる仕組みにも課題がある現状ですが、
発足された「難聴対策推進議員連盟」は
難聴者の医療や療育環境の整備をめざすとのこと。
嬉しいニュースでした。