2018年11月15日
隠した難聴、喜び格別
新潟県糸魚川(いといがわ)市 能生(のう)の
津軽三味線奏者、小竹美咲さん(24)が、
岡山県倉敷市で開かれた
「第3回津軽三味線津軽民謡全国大会in倉敷」で優勝した。
これまで全国の数々の大会で入賞してきたが、優勝は初めて。
生まれつき難聴の障害があるが、
その事実を身近な人以外には隠して活動してきた。
美咲さんは「ハンディがあっても努力を続ければ目標を実現できる」と喜んでいる。
双子の妹の美里さん(24)も5月、青森市で開かれた全国大会で優勝し、
ことしは姉妹そろって念願の全国優勝を果たした。
大会は先月上旬に開かれ、美咲さんは一般女子部門に出場。
盛り上がりのある局長で技術を表現しやすく、
審査に有利とされる「津軽じょんから節」以外の曲で出場することにこだわり、
ただ1人「津軽三下(さんさが)り」を演奏した。
父親で支障の小竹勇生山(ゆうざん)さん(48)によると、
「津軽じょんから節がロックなら、津軽三下りはブルースやバラードのような曲。
技術の正確さはもちろん、三下りの曲の特徴をしっかりつかんで演奏できた」
と評価する。
美咲さんは千グラム未満の低体重で生まれ、
聴力は健聴者の半分ほどしかなく、平衡感覚にもハンディがある。
さらに、鼓膜の一部が中耳に深く入り込んで周囲の骨を壊す「真珠腫性中耳炎」を患い、
昨夏、全身麻酔で手術を受けた。
いまも発症前のコンディションには戻っていないという。
これまで「先入観なく聴いてほしい」との思いから、
ハンディを隠して演奏活動や大会に出場してきた。
だが、障害がある人の前で多く演奏してきたことから思いが変わった。
今回、全国優勝で実力を認められたことを機に病気のことを話そうと決意した。
美咲さんは
「ハンディがあり、審査に不利といわれる曲にこだわっても優勝できた。
努力を惜しまなければ、目標はいつか実現できるということを伝えられたらいい」と力を込めた。
新潟日報モア より引用させていただきました
Posted by 補聴器のぴあ at 09:57│Comments(0)
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